「平成の怪物と」言われた松坂投手。古巣の西武に復帰するも、2021年7月7日に引退が発表され、正式に引退が決まりました。
引退試合は10月19日(火)の日本ハム戦(17:45試合開始/メットライフドーム)。対戦打者は近藤選手です。最後の投球は四球という結果に終わりましたが、120キロに満たない球速には往年の姿はありませんでした。それでも投げている雄姿は、記憶の中の松坂大輔投手そのものでした。
そんなわけで、今一度、彼の経歴、成績、そして年俸の推移を追います!
「平成の怪物」松坂大輔の経歴
- 生年月日:1980年9年13日生
- 出身地:東京都江東区
- 身長:183cm
- 体重:93kg
- 経歴:横浜高等学校
- ドラフト:1998年ドラフト1位で西武ライオンズに入団
- プロ野球年数:23年(西武1999~2006、レッドソックス 2007~12、メッツ2013~14、ソフトバンク2015~17、中日2018~19、西武2020~21)
- タイトルと表彰:
・最多勝利3回(1999~2001)
・最多奪三振4回(2000、2001、2003、2005)
・最優秀防御率2回(2003、2004)
・新人王 (1999)
・沢村賞1回 (2001)
・ベストナイン3回(投手部門:1999~2001)
・ゴールデングラブ賞7回(投手部門:1999~2001、2003~2006)
・カムバック賞(2018)
1998年(平成10年)、松坂大輔を擁する横浜高校は神宮大会、春の選抜甲子園、夏の甲子園、国体の4冠を史上初めて達成。
「平成の怪物」と呼ばれた松坂投手はドラフトの目玉となる。ドラフト会議では西武ライオンズ、日本ハムファイターズ、横浜ベイスターズと3球団が競合。
くじを引き当てた西武ライオンズにドラフト1位で入団しました。※本人は横浜ベイスターズのファンだったらしいですが……
プロ入り後は入団から3年連続の最多勝等、数々の記録を打ち立てました。
2007年にポスティングでメジャー移籍。
ボストン・レッドソックスでは1年目から活躍して2年連続2桁勝利をマークします。しかし3年目からは振るわず、2013年にはマイナーリーグを経てニューヨーク・メッツに移籍。
2011年のレッドソックスでの投球。2試合連続で1安打ピッチングをした時の映像です。キレが良いですね~。
2014年にソフトバンクホークスに入団して日本球界に復帰。4億円の3年契約ということで話題になりました。
しかし肩の痛みに悩まされ、2016年10月2日の1試合のみの登板で終わります。
2018年には中日ドラゴンズの入団テストを受け、年俸1,500万円で入団。前年4億円から3億8,500万円減の1,500万円の契約は、これまた話題となりました。
2020年シーズンは年俸3,000万円+出来高で西武ライオンズと契約。しかし復活することなく引退となりました。
こちらが2021年10月19日の最後の投球になります。対戦相手は北海道日本ハムファイターズです。※パ・リーグTVより
なお、プロ初先発も日本ハム戦でした。その時は8回2失点で、いきなり初勝利を飾っています。
松坂大輔投手の成績と年俸推移
年度 | 球団 | 試合 | 勝利 | 敗戦 | 防御率 | 推定年俸 |
1999 | 西 | 25 | 16 | 5 | 2.60 | 1300万 |
2000 | 西 | 27 | 14 | 7 | 3.97 | 7000万 |
2001 | 西 | 33 | 15 | 15 | 3.60 | 1億 |
2002 | 西 | 14 | 6 | 2 | 3.68 | 1億4000 |
2003 | 西 | 29 | 16 | 7 | 2.83 | 1億1500 |
2004 | 西 | 23 | 10 | 6 | 2.90 | 2億 |
2005 | 西 | 28 | 14 | 13 | 2.30 | 2億5000 |
2006 | 西 | 25 | 17 | 5 | 2.13 | 3億3000 |
2007 | レ | 32 | 15 | 12 | 4.40 | 6億3333 |
2008 | レ | 29 | 18 | 3 | 2.90 | 8億3333 |
2009 | レ | 12 | 4 | 6 | 5.76 | 8億3333 |
2010 | レ | 25 | 9 | 6 | 4.69 | 8億3333 |
2011 | レ | 8 | 3 | 3 | 5.30 | 10億3333 |
2012 | レ | 11 | 1 | 7 | 8.28 | 10億3333 |
2013 | メ | 7 | 3 | 3 | 4.42 | 1017万 |
2014 | メ | 34 | 3 | 3 | 3.89 | 1億5000 |
2015 | ソ | 0 | 0 | 0 | – | 4億 |
2016 | ソ | 0 | 0 | 0 | – | 4億 |
2017 | ソ | 1 | 0 | 0 | 18.0 | 4億 |
2018 | 中 | 11 | 6 | 4 | 3.74 | 1500万 |
2019 | 中 | 2 | 0 | 1 | 16.88 | 8000万 |
2020 | 西 | 0 | 0 | 0 | – | 3000万 |
2021 | 西 | 0 | 0 | 0 | – | 2000万 |
NPB通算 | 218 | 114 | 65 | 3.04 | 26億6300万 | |
MLB通算 | 158 | 56 | 43 | 4.45 | 66億7817万 |
※年俸は推定
※太字はリーグ最高
※レ=レッドソックス、メ=メッツ
高卒ルーキーでいきなり16勝をあげて最多勝。これだけでも怪物の名にふさわしいですね。3年目にはもう1億円の大台にのりました。
最盛期の成績はすさまじいものがあります。特に西武最終年とメジャー移籍後の2年間。それぞれ17勝5敗と18勝3敗という、非の打ち所のない好成績。
なお、総額年俸は26億6,300万円、約66億7,817万円。
日米総額約93億5,117万円也!
※金額は推定
通算成績
- 日本のプロ野球通算成績
218試合、114勝、65敗、防御率3.04 - メジャーリーグ通算成績
158試合、56勝、43敗、防御率4.45 - 日米通算成績
374試合、170勝、108敗
通算成績は以上のとおり。日米通算200勝まであと30勝。さすがに難しかったですね。
年俸の推移グラフ
松坂大輔を語るうえで、その巨額の年俸は外せません。
グラフにすると、その変動がよくわかります。
このグラフっぷり!!
変動が大きすぎて細かい数値は見づらいかもしれませんが、メジャー移籍後の2007年から2012年までは6億円から10億円の高額年俸を維持しています。
そして2013年のダウンも豪快。
そこからの巻き返しと(ほとんど登板してないですが…)、2018年のダウンもインパクト大。
2019年はアップしましたが活躍できず、かつドラゴンズ退団の道を選び、西武ライオンズに入団します。
しかし西武では引退試合を除いて登板なしのまま、引退となってしまいました。しかし強烈な印象と記憶を見る者に残したのは事実。お疲れさまでした!