小説新人賞 PR

小説新人賞の最終候補経験者による「小説の書き方本」厳選10!

小説を書くのは楽しいけれど難しいですよね。

初めて書く場合だけでなく、そこそこ経験値がたまってきても、なかなか「これだ!」という書き方にはたどり着けないもの。

僕は何度か最終候補に選んでいただいていますが、何も参考にしなかったのは最初の数作だけ。途中からは小説の書き方指南本のような書籍を参照してきました。

初めてでどうしていいかわからない、何度挑戦しても一次選考を通過しない、予選はある程度通過できるけれど最終候補にはなれない、最終候補には残るけれど受賞できない。

さまざまなレベルの方がいると思いますが、目指すところはひとつ。

小説を書き続けること。

アマでもプロでも、それは変わらないことです。とにかく書く。しかしただ漫然と書くだけだったり、自己模倣を続けたりしても意味はありません。

試行錯誤をするのは応募者本人なのですが、ちょっとしたヒントやアドバイスさえあれば、さらに良い作品を書ける可能性を秘めている場合だってあります。

僕はそんな思いを抱きながら、書き方本を読んできました。その中に「役に立ったなー」と思える本がいくつかありましたので、おすすめの本として紹介したいと思います。

小説を書き続けるために、これらの本が参考になれば幸いです!



1冊目:「物語」のつくり方入門 7つのレッスン

まずは入門編です。

「物語のアウトライン」「主人公や敵対者等のキャラクター作り」といった項目をレッスン形式で説明。

かなり丁寧に書かれており、初めて小説を書く人にも参考になるのではないでしょうか。

逆にある程度経験を積んだ方でも、自分が取り組んできた方法を確認できたり、説明されていることが「ああ、そういうことか」と膝を打つシーンもあることでしょう。

僕は結構経験を積んだ後に読んだのですが、「なるほど~」と思えることが多かったです。

2冊目:書きあぐねている人のための小説入門

芥川賞作家・保坂和志による、こちらも小説入門書。

「小説を書くときにもっとも大切なこととは?」という考え方から説明していく良著。

いわゆる技術論というより、創作の根幹にあるものを語ります。この本を読んで、高い視座に立ち、大きな志を持って執筆に臨めるようになりました。

3冊目:シド・フィールドの脚本術

映画の脚本についての創作論です。

小説を書く際にも大いに参考になる項目が多く、とても役に立ちました。

・主題(テーマ)を作る
・キャラクターを創造する
・ストーリーと人物設定
・エンディングとオープニングをつくる
・ストーリーラインを構築する

など、全17章によって解説され、「物語」を作るために必要な情報が整然と詰められています。どんな立場の応募者でも一度は読んでおきたい本でしょう。

4冊目:ベストセラー小説の書き方

アメリカのベストセラー作家、ディーン・R.クーンツによる指南本。

自作の文章を例に出しながら、丁寧に解説しています。プロットや会話、アクションシーンといった項目は多岐にわたり、実践的な内容になっています。

さすがといった表現や構成になっており、具体的に役立つ部分が多いのではないでしょうか。

ただアメリカの事情に与した本ですので、そのあたりは加味して読みましょう。

5冊目:小説講座 売れる作家の全技術

人気作家・大沢在昌が『野性時代』誌上で連載していた小説講座を、一冊の本にまとめた書籍です。

実際に講義を受ける小説家志望者が提出した作品を例に、大沢在昌がさまざまな視点から講義を行っていきます。

実践的であるが故に手厳しい意見も多く、身が引き締まる思いがします。この本を読んで書き続けることへの「覚悟」が得られました。

6冊目:ミステリーの書き方

日本推理作家協会所属の東野圭吾、宮部みゆき、伊坂幸太郎、貴志祐介、有栖川有栖、阿刀田高、乙一……といった人気作家が、「ミステリーの書き方」について語ります。

それぞれの作家がそれぞれの手法で書き方を披露していき、たいへん面白くてためになる本です。

この本は今でも繰り返し読んでいますね。

7冊目:「感情」から書く脚本術

こちらも脚本についての本ですが、小説にも応用できます。やや中級者向けといった内容です。

特に重要に思えたのが「対立・葛藤」について。この本を読んだ後は、これらの感情を強く意識するようになりました。すると物語にぐっと深みが出てきたように感じました。

8冊目:書くことについて

巨匠・スティーブン・キングによる小説作法書。

序盤は作家になった経緯等の自叙伝的な内容ですが、その後は具体的なスキルや作法について書かれています。

感覚的な部分も多いものの、彼の考え方がわかりやすくまとまっており、学ぶべきことが多々あります。

9冊目:ミステリーの書き方

こちらは6冊目と同じタイトルですが、アメリカ探偵作家クラブによる本です。

多くのミステリー作家へのアンケートをもとに、それぞれの作家が己の創作法を惜しげなく開陳します。

初版が1998年なので少々古いのと、アメリカの事情に即した内容になっていますが、充分参考になり得ます。

10冊目:ベストセラーコード

最後はちょっと変わった切り口から。

AIを駆使してベストセラーのパターンを暴いた本です。テーマ、文体、プロット、キャラクターについて分析し、「売れる小説のパターン」を解説します。

こちらについては書籍レビューとして当ブログでも記事にしていますので、もしよろしければご覧ください。

https://norifune.com/bungei/general_books/the_bestseller_code

まとめ

  1. 「物語」のつくり方入門 7つのレッスン
  2. 書きあぐねている人のための小説入門 
  3. シド・フィールドの脚本術
  4. ベストセラー小説の書き方
  5. 小説講座 売れる作家の全技術
  6. ミステリーの書き方 (幻冬舎文庫)(日本)
  7. 「感情」から書く脚本術
  8. 書くことについて
  9. ミステリーの書き方 (講談社文庫)(アメリカ)
  10. ベストセラーコード

以上10冊を紹介しました!

当然ながらこれらの本を読んだからといって、すぐに小説が書けたり、結果が出たりというものでもありません。

しかし、あなたに合うアドバイスや指摘、作法といったものは必ずあるはず。それを作品のエッセンスにして、渾身の一作を書き上げましょう。

僕も応募を続けていますので、お互いに頑張って、良い小説を書き続けていきましょう!

※自分なりの小説の書き方を簡単に紹介するということで、当ブログ記事「【小説新人賞】登場人物、キャラクターの名前の付け方を紹介します!」でキャラの名付けについて書いていますので、もしよろしければご覧ください。

https://norifune.com/bungei/novel_newcomer_award/characters_name

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