グッドポイント診断とは
すでにご存じの方も多いと思うが、「グッドポイント診断」はリクナビNEXTが無料で提供(会員登録は必要)している「自分の強み」を診断してくれるサービス。
設問の数は293問(3部構成)、制限時間は40分(実際には20分ほど)と、無料であるけれどかなり本格的な自己診断。
こういった質問がどんどん出てくるので、あまり考え込まずに「自分ならこう」というのを直感で選択していく。
強みの種類はこちらの「18」。その中から上位の5つを提示してくれる。
自分の診断結果と面接官の視点
さっそく僕も診断を実施したみた。かかった時間はおおよそ20分強。少し集中すればすぐに終わる時間だ。
5つの強みが診断されたので、それを紹介しつつ、面接官視点で「どういう質問をするか」を説明していきたい。じつは僕はたまに現場の面接官として、人事部の社員とともに面接に同席することがある。
その際、もちろん事前に履歴書には目を通しているし、面接時には質問を繰り出している。僕のスタンスとしては「応募者のよいところを引き出す」を意識している。
面接ってやっぱり緊張するし、本来の自分の力が出しづらい状況下だと思う。そうした状況でも自分を出せる人というのは貴重だ。だけれども、実力はあるのに力を出し切れなかった場合は、ある意味面接官としても反省すべき点はあるのではと考えている。※ちなみに面接官も緊張はしています!
そういった視点を踏まえて自己診断しつつ、「もし履歴書にグッドポイント診断が書かれていた場合」の、僕が面接官ならこうするというポイントを交えて紹介いきましょう。
親密性
あなたは、常に謙虚な気持ちを持って人と接しています。内面についても話せる深い信頼関係を築くことを望んでおり、交際範囲を大きく広げることにはあまり興味がありません。
相手との距離感が重要と考えるあなたは、知り合って間がない相手に対してまずは適度な距離を置いて接し、互いにとって心地よい距離を探りながら丁寧に信頼関係を構築していきます。「控え目・礼儀正しい」など、評価されることも多いでしょう。
多くの人が集まる場ではおとなしく見られることが多いあなたですが、深い信頼関係を構築できた相手とは互いの思いや内に秘めたパワーをしっかりと理解しあえているはずです。
まずは「親密性」。とくに合っているのは「相手との距離感が重要」という点。なかなか自分を出さないというか、出してもいいタイミングを探っているというか。「この話をしてして大丈夫かな? 大丈夫だった。では次はこの話……」というように、順番に話の引き出し開けて、距離を詰めていくイメージ。
面接官としては、相手も距離感をはかりつつ入ってくると思われるので、まずはその壁を取り払うつもりで、導入部から笑みを交えつつ「今日は寒いですね~」とか本題以外の部分から話して、気持ちをほぐしていく。ただ、「親密性」の方は距離感を適度に取るのが上手なので、面接みたいな場所だと「表面上無難な対応」ができると思います。
こちらとしては表面の下にある「思い」のようなものを聞きたいので、柔らかい態度をたもち、短い時間で多少なりとも信頼感を得つつ、質問を投げていく。「本当は熱い思いがあるけど、それは入社して親密になってから……」というのをできるだけ面接で話してもらうよう働きかける。逆にそのあたりを聞き出せなかった時は、後から自分も失敗したな~と感じちゃいますね~。
受容力
あなたは、和やかな人間関係を重視し、考え方やタイプの異なる人に対して拒否反応を示したり、自分の主張を押しつけるようなことはありません。人が集まる場において、あなたは誰に対しても自然と穏やかに対応します。あなたに受け入れてもらえていると感じ、安心感を得られる人も多いはずです。
また、あなたは環境や事実もありのままに受け入れます。周囲の人から、新しい環境においてルールや雰囲気にスムーズになじむことができる点を評価される機会もあるでしょう。
次は「受容力」。あるある。争いごとが苦手というか、面倒くさいというか。人それぞれという意識があるのも影響しているかも。環境や事実を受け入れるというのも合っている。
面接官としては、あえて履歴書に書かれている動機や、取り組みたい事柄とかとは逆のことを聞いてみたい。または「こう考えられていますけれど、私は違うように思いますが、どうですか」のような問いを投げかけ、「この面接官は自分の考えと違う」と感じた時に、どう切り返すかを見てみたい。そういう人を実際に受け入れるのか、それとも「面接」という特殊な場では主張するのか。
受け入れるのならそれでもいいし、主張するならしてもいい。要は「人はすべて同じではない」というのを踏まえたうえで答えてくれれば良いかなと思います。
冷静沈着
あなたはいつも気持ちが安定しています。周りが盛り上がっているときにひとり冷静であることを楽しむ、そんな余裕もあるでしょう。
自分の感情を一定の状態に保つことができる人は多くないため、集団の中であなたの落ち着いた態度は際立ちます。周りの人は、あなたと過ごす時間が長くなるほど、常にものごとを冷静にとらえることができるあなたの発言や判断を信頼するようになっていきます。中には、あなたのそばにいると自分も穏やかでいられると感じる人もいるでしょう。
3つめは「冷静沈着」。これはちょくちょく人から言われる。でも、内心では盛り上がっていることは多い。おそらく、そういう姿を人に見られたくないという気持ちが強いのだろう。ライブの場だとけっこう体を動かして踊ってるけれど。まわりが知らない人ばかりだと気にならないみたい。
面接官としては、ちょっと慌てさせたい気も(笑) とはいえ多少のことでは動じなさそうなので、ここはやはり正攻法で質問を投げかけていきたい。ちょっと意地悪だったり斜め上な質問を混ぜたりして、そんな時に軽くいなすとか、うまい具合に切り返してくれると、「落ち着いてるなあ」と感じます。
柔軟性
あなたは、好奇心旺盛で興味の範囲が広く、ものごとを柔軟にとらえることができます。また、突発的なできごとに対して臨機応変に対応することも得意です。何に対しても「もっとよいやり方があるはずだ」と考え、様々なアレンジを繰り返していくため、あなたの取り組みはどんどん進化していきます。あなたにとって、ひとつのやり方しか考えないことは悪なのです。
結果を出し続けていることが知れ渡るにつれて、周囲の人は改善したいことがある場合、あなたの視点やアイディアを求めるようになります。
4つめは「柔軟性」。たしかに突発的な事態は、それなりにやり過ごすことができている。「冷静沈着」に少し似ているかも。仕事でも急なお願いとか、思わぬ事態が発生とかが起きるけれど、「しょうがないな~」とできるだけすぐに対応するうようにしている。あと、やり方をひとつに定めずに、いろいろ試したくなる。ちょっと飽きっぽいのかもしれないけれど……。
面接官としては、履歴書に書かれていること以外について、臨機応変に答えられるか見てみたい。なんなら履歴書についての質問は一切しないでもいいくらい(笑) そのほうが「柔軟性」の強みが発揮されて、案外応募者も答えやすいかもしれない。
独創性
「人と同じではつまらない」あなたはいつもそう考えています。あなたはオリジナリティにこだわりをもち、仕事でもプライベートでも自身が納得できるかを重視します。あなたは、常識にとらわれず広い分野から情報を収集し、興味がある題材が見つかると自分だったらどうするか必ず考えるなど、自身の独創性をより高める努力をし続けます。
周囲の人はあなたのユニークな発想に魅力を感じ、次にあなたが創り出すものを楽しみに待っています。
最後に「独創性」。小説家を志している僕にとって、当然あるべきグッドポイントだろう(あってよかった。本当によかった。今、ものすごく安心している)。ただ「人と同じは嫌」という考えが強く出過ぎてしまう時があるので、自分の趣向などは周囲からの理解が得られにくいかもしれない。なのでその趣向は、小説という虚構世界で発揮できるといいな~と思っています。
面接官としては、予想外の質問をしてみたい。「100万円あったらどう使います?」的な定番系から、「この会社の社長になれたらどうしたいですか?」「今、私が銃を向けたらどう対応しますか?」とか。答えは何でもいいのだけれども、創造性のスケール感を知りたいという感じ。
まとめ
自身の感想
おおむね自分を表している結果になった。逆に「意外な一面が?」ということもなく、驚き自体は少なかった。ある程度自分の強みを理解している人であれば、その再確認に使えるのではないだろうか。むしろ、グッドポイント下位の強み(弱み?)がわかると面白そうなのだけれど。
面接官として
いろいろ書いたけれど、あくまで「僕自身なら」という視点に基づいたもの。実際に会ってコミュニケーションを図りながら、その人を掘り下げていく、良いところを引き出す、という意識はグッドポイント診断を見なくても普段から心がけていること。あくまで参考程度に、その人の「強み」が面接で発揮されるかな? というイメージで書きました。
ただ、話のネタとしては面白いだろうし、また面接官側としても「これは応募者がやるものだ」という認識で診断していない方がいれば、ぜひ自身を診断してみてほしい。そのほうがちょっとフェアな気がするし、「じつは私も診断したんですよ~」と応募者に伝えれば、ぐっと親近感がわいて、話しやすくなると思う。
もしまだ診断していないという方は、転職するしないにかかわらず、自身の「強み」を知るためにぜひトライしてみましょう!