1980年代の邦楽シーンは歌謡曲全盛期。多感な時期にそんな10年間を過ごした身としては、取り上げずにはいられません!
今も新しくて素晴らしい音楽をたくさん聴いていますが、その積み重ねの始まりがこの頃の音楽です。
というわけで、1980年代の邦楽シーンを振り返ってみたいと思います。
前回の第3回は「【80’s】1980年代ヒット曲~第3回 1982年の邦楽ベスト10~」として紹介しました。
第4回は「1983年」です!
当時のレコードの売上からベスト10を選出しました。それではさっそく10位から見ていきましょう。プレイバック!
1983年のヒット曲ベスト10
第10位:「時をかける少女」原田知世
作詞・作曲:松任谷由実。売上は約58.7万枚。
映画「時をかける少女」の主題歌。松任谷由実提供の楽曲は、今聴いても色褪せないきらめきを放っています。
当時は映画もこの曲もハマって、何度も見聞きしていました。
第9位:「め組のひと」ラッツ&スター
作詞:麻生麗二、作曲:井上大輔。売上は約62.2万枚。
当時イギリスを中心に流行していた、ファンクとラテン音楽を融合させたダンス・ミュージックである「ファンカラティーナ」を取り入れた楽曲。
緩急のあるリズムに、思わず身体が動き出してしまいます。なお、「めっ!」の振り付けを考案したのは田代まさしです。
第8位「セカンド・ラブ」中森明菜
作詞:来生えつこ、作曲:来生たかお。売上は約65.6万枚。
二度目の恋を切なさたっぷりに歌い上げるバラード。憂いを帯びた歌唱に、ちょっと大人っぽさを感じさせます。どこか影のある感じが魅力なんですよね。
第7位:「キャッツ・アイ」杏里
作詞:三浦徳子、作曲:小田裕一郎。売上は約73.8万枚。
テレビアニメ『キャッツ♥アイ』の前期オープニングテーマ。
非常にポップで格好いい曲ですが、当初杏里はアニメの主題歌そのものが自分の目指すところと違うと難色を示していたそう。しかし意外にも大ヒットとなり、以降杏里の代表曲のひとつに数えられます。
80年代的なリズムが耳を打ち、今あらためて聴いても良い曲ですね~。
第6位:「氷雨」佳山明生
作詞・作曲:とまりれん。売上は約79.1万枚。
1977年の佳山明生(かやまあきお)のデビュー曲。この曲自体は何度も再発されており、1983年に一気に80万枚近く売り上げたという、珍しいヒットの構図。
自分も当時よく流れているのを聴いた記憶があります。しっとりとしたメロディは氷雨というタイトルをよく表しています。
第5位:「探偵物語/すこしだけやさしく」薬師丸ひろ子
作詞・松本隆、作曲・大瀧詠一。売上は約84.1万枚。
こちらは松本隆と大瀧詠一のコンビで、薬師丸ひろ子自身が出演した角川映画『探偵物語』の主題歌。オリコンでは週間ヒット・チャートで7週にわたって連続1位を記録。
TBS系TVバラエティ『わくわく動物ランド』のエンディング・テーマ曲。「探偵物語」との両A面シングルです。
「探偵物語」はちょっとミステリアスな雰囲気を受け、逆に「すこしだけやさしく」は明るい曲調が印象的。
第4位:「ガラスの林檎/SWEET MEMORIES 」松田聖子
作詞:松本隆、作曲:細野晴臣(ガラスの林檎)
作詞:松本隆、作曲:大村雅朗(SWEET MEMORIES )
売上は約85.7万枚。
松本隆と細野晴臣のコンビによる名曲。荘厳なイントロで始まり、聖なる雰囲気をまといながら、しっとりと歌います。
こちらはB面の「SWEET MEMORIES」。サントリーのCMソングとなって大きな反響を呼び、急遽両A面として発売されたという経緯があります。
どちらも良い曲ですが、「SWEET MEMORIES」のほうが記憶に残っている方も多いのではないでしょうか。
第3位:「めだかの兄妹」わらべ
作詞: 荒木とよひさ、作曲:三木たかし。売上は約88.5万枚。
テレビ朝日系『欽ちゃんのどこまでやるの!?』挿入歌。
なんかこの曲はすごく覚えていますね。このアニメーションはほぼ記憶にないのですが、「欽ちゃん」で本人たちが歌っているのを見ていたと思います。
童謡風な曲調が、子ども心に印象を残したのでしょうか。
2位:「矢切の渡し」細川たかし
作詞:石本美由起、作曲:船村徹。売上は約90.8万枚。
「氷雨」に続いて演歌がランク入り。しかも2位です。
「矢切の渡し」は少々変わった形で歌われており、もともとは1976年にちあきなおみのシングル「酒場川」のB面曲として発表されました。その後も瀬川瑛子、中条きよし、春日八郎&藤野とし恵といった、さまざまな歌手が競作しています。
その中でも細川たかしの歌う「矢切の渡し」が最高のセールスを達成しました。同じ曲をいろいろな人が同時期に歌うという、今ではあまり考えられないプロモーションが展開されていました。
第1位:「さざんかの宿」大川栄策
作詞:吉岡治、作曲:市川昭介。売上は約106万枚。
なんと演歌が1位、2位を占めるという年になりました。
最終的に180万枚という驚異的な売上を達成した「さざんかの宿」。13年間ヒットに恵まれない大川栄策でしたが、この曲で初の紅白歌合戦出演を果たします。
以上、1983年の年間ベストソングを紹介しました! この時代を表す名曲が目白押しというランキングでした。
リアルタイムで聴いていて当時を思い出した人、生まれる前の曲だけど新鮮さを感じた人……いろいろな方がいると思います。
年代ごとの一覧は、【80’s】1980年代ヒット曲~邦楽ベスト10まとめ~としてまとめていますので、さらなるタイムスリップを経験したい方はぜひご覧ください。
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それでは、次回(1984年)をお楽しみに!